オープンソースのPaaSソフトウェア CloudFoundry の技術情報やイベント告知などを掲載します

2015-11-16

Cloud Foundry 百日行 #100+1 結言

終わりに

6月4日に始まった「Cloud Foundry 百日行」も,本日ついに最終回を迎えました。オープンソースの PaaS である Cloud Foundry 上に,オープンソースのアプリケーションをデプロイしてみる営みを百日間にわたって続けるというこの企画,中休みを挟んだものの,記事を落とすことなく予定通り走り切れたのは,記事執筆に協力してくださった方々,記事を広めていただいた方々,読んでくださった方々,皆様のおかげだと思います。

終わりにあたって,このプロジェクトに関する数字を幾つか書いてみたいと思います。

成功/失敗

まず,デプロイに成功したアプリケーションは97件,失敗したアプリケーションは3件でした。失敗したアプリケーションに興味を持つ方がおられるかもしれないので,以下にリンクを示しておきます。

それぞれに「失敗」の理由は異なるのですが,特に Milkode などは Heroku では動いている ようですので,単純に時間と能力の不足で,もう少しその2つが足りていればデプロイは成功するのではないかと思います。

もちろん,デプロイに「成功」したアプリも,全ての機能が正常に動作することを確認したわけではないことは,一応申し添えておきます。

Buildpack

次に,アプリケーションのデプロイに使った buildpack の種類ごとの使用回数は以下の通りでした。

Buildpack 使用回数
Go 4
Java 8
Node.js 22
Null 1
PHP 22
Python 3
Ruby 21
Staticfile 16
https://github.com/Altoros/jenkins-buildpack 1
https://github.com/ddollar/heroku-buildpack-apt 4
https://github.com/ddollar/heroku-buildpack-multi 6
https://github.com/ihuston/ipython-notebook-buildpack 1
https://github.com/nota-ja/heroku-buildpack-hugo 1
https://github.com/nota-ja/heroku-buildpack-ruby-jekyll 1
https://github.com/AdmitHub/meteor-buildpack-horse 2
Total 113

複数の buildpack を使うアプリケーションがあったので,合計は 100 とは一致していません。傾向としては,20を超えている Node.js, PHP, Ruby が三強で,それに続くのが Staticfile というかたちでした。Java や Python, Go については,もう少し頑張りたかったという感じです。

サービス

また,サービスの種類ごとの使用回数は以下のようになりました。

Service 使用回数
MongoDB 8
MySQL 27
MySQL (ClearDB) 1
PostgreSQL 12
Redis 3
SendGrid 1
Total 55

複数のサービスを使うアプリケーションが3つあったので,サービスを使ったアプリケーションの総数は52で,全体の約半分がサービスを使うという結果になりました。傾向は,見てわかる通り MySQL の人気が圧倒的で,それに PostgreSQL が続きました。意外に多かったのが MongoDB, 逆に意外と少なかったのが Redis でした。

当初の目的についての振り返り

最後に, #000 序言 で挙げた3つの目的について,どれくらい達成できたかを簡単に評価します。とはいえ,数字での評価でなく,あくまで感想レベルです。

  1. Cloud Foundry の特徴を知ってもらう
    ブログのアクセス数は,百日行開始前と比べると大幅に増えたのですが,絶対値(秘密です)としてはまだまだという印象です
    力不足を痛感します
  2. アプリケーションを Cloud Foundry 上で動かす際,どのような点に留意すべきかを知る
    これについては,今回記事を書いたメンバーの間では,かなり理解が進んだと思います
    個人的にも,さまざまなアプリケーションについて,だいたいどうやれば動きそうかという推測が立てられるようになったように思います
  3. Cloud Foundry に対して,どのようなニーズ/要望があるかを知る
    残念ながら記事へのリアクションはあまり得られなかったのですが,自分たちがアプリケーションをデプロイする中で,「こういう部分を強化してほしい」というところは見えてきたように思います

ということで,目的の達成度としては道半ばの感はありますが,まずは百日の荒行は一区切りとなります。改めて,執筆に協力してくださった方々,記事を広めていただいた方々,読んでくださった方々,関わった皆様にお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。